自閉症は、カナー氏とアスペルガー氏が、ほぼ同時期に論文を発表した障害ですが、当時、カナー氏の考えるものだけが指示され、知的障害者が合併的に持つ症状とされたようです。ですが、欧米では、知的障害がないが、自閉症特有の行動・思考回路の人たちがいることに着目され、アスペルガー氏の考えがローナ・ウィング氏によって紹介され、あらためて脚光を浴びることになったのです。
今では、特に「言葉に遅れがない」自閉症をアスペルガー症候群というようですが、高機能自閉症と診断された場合との差はないようです。イギリスでは、アスペルガー症候群は、高貴な人の障害という変な解釈が存在するようで、高機能自閉症と診断されても、自ら「アスパルガー症候群」として診断名を変えることを望まれるそうです。
でも、カナータイプであっても、高機能であっても、自閉症として基本的な脳の機能回路(脳機能障害としての一面)は同じで、大きな差があるように感じません。
カナータイプ(この言い方も、今では疑問視されています:詳しくは、
のびのびコラムへ)は、知的障害と自閉症という違う障害を重複しており、アスペルガー症候群・高機能自閉症は、自閉症という障害を単体として持つことであると感じます。だから、どのタイプであっても、自閉症としての支援を必要とするのです。
特に、アスペルガー症候群などは、「軽度」と称されることがありますが、決して軽度ではありません。他の人と見分けがつかず、理解されにくい分、孤立してしまいがちで、成人していくほど支援が必要です。